環境化学
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マイクロサスペンジョン法のプレインキュベーション条件の検討
大久保 忠利遠藤 治後藤 純雄峯木 茂渡辺 悦生林 哲仁
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1998 年 8 巻 4 号 p. 841-846

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抄録

マイクロサスペンジョン法での微量な試料等の変異原性検出能について, 試験菌液濃度やプレインキュベーション時間, 又は水分の蒸発を防ぐための方法について, 大気浮遊粉じん抽出物及びS.typhimuriumTA100株を用いて検討した。
その結果, 試験菌液濃度が通常のAmes法の0.5倍から100倍の範囲では, 菌液濃度の上昇に伴って変異原性検出能が高くなることが認められた。また, 菌濃度が高い場合には, プレインキュベーション時間を長くすることにより, 高い変異原性検出能を示すようになることが認められた。更に菌液濃度を技術的限界に近い100倍と高くした場合でも, マイクロバイアルを用いることにより水分蒸発が抑制され, 改善されることも判った。

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© 日本環境化学会
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