2016 年 10 巻 3 号 p. 202-212
【目的】果物(キウイ,リンゴ,モモ),大豆のアレルギー診断におけるアレルゲンコンポーネント特異的IgE抗体測定の臨床的意義を検討した。【方法】果物(23~27名),大豆(13名)のアレルギー患者に対し,粗抽出抗原とコンポーネント特異的IgE抗体を測定し,陽性率ほかを比較した。【結果】特異的IgE抗体の陽性率は,粗抽出抗原ではキウイ,リンゴ,モモ,大豆で40%,74%,63%,8%に対し,コンポーネントでは52%(Act d 8),87%(Mal d 1),70%(Pru p 1),92%(Gly m 4)だった。特にMal d 1は,特異度,陽性的中率も90%以上と優れていた。【結論】粗抽出抗原に加え,コンポーネント特異的IgE抗体の測定を行うことで,正確な診断により近づいた。今回の検討は,対象集団が花粉感作後発症した患者が大多数であったが,今後対象を増やし,さらなる臨床的検討の集積が望まれる。