東日本整形災害外科学会雑誌
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学術集会発表論文
首下がりにより発症し,頚椎症性脊髄症手術後に筋萎縮性側索硬化症が判明した1例
田中 真弘檜山 明彦酒井 大輔加藤 裕幸佐藤 正人渡辺 雅彦
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2018 年 30 巻 1 号 p. 69-72

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抄録

85歳男性,5ヵ月前より頚部痛を伴う首下がり,両上肢の筋力低下,巧緻機能障害,歩行障害が出現した.精査にて首下がりを伴う頚椎症性頚髄症(以下,頚髄症)の診断で手術施行も術後より嚥下障害や構語障害,四肢や舌の繊維束攣縮が見られ,最終的に筋萎縮性側索硬化症(ALS)と診断した.頚髄症とALSは初発症状が類似し鑑別が難しいとされるが,首下がりを認める頚髄症患者ではALSも疑い,その手術適応については十分考慮すべきである.

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