東日本整形災害外科学会雑誌
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学術集会発表論文
肩関節脱臼骨折に伴う整復阻害因子の検討
小林 天乾 貴博浅井 秀明山崎 隆志
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2019 年 31 巻 1 号 p. 94-97

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抄録

肩関節脱臼骨折において,徒手整復が困難で観血的整復となる要因は明らかではない.肩関節脱臼骨折症例46例を対象に,観血的整復に移行する要因の探索的研究を行った.徒手整復可能群は40例,観血的整復群は6例で受傷から整復までの日数は観血的整復群が優位に長かった(中央値0 vs 9.4日,p=0.014).受傷から受診までに3日以上要した症例では2日以内の症例と比較して観血的整復となるリスクが13倍であった.受傷から3日以上が経過した症例では,徒手整復で無理をせずに観血的整復へ移行することを念頭におく必要があると考えられる.

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© 2019 東日本整形災害外科学会
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