抄録
当院で鏡視下手術後に術後プロトコルに沿ってリハビリテーションを行った上腕骨外側上顆炎患者19例19肘(平均年齢49.5歳,男14例,女5例)を対象に,術側が利き手の11肘(D群),非利き手の8肘(ND群)に分類し,術前および術後3か月時の疼痛,肘関節および前腕可動域,患健比握力,DASH-JSSHスコア,PREE-Jスコアを後方視的に2群間で比較した.結果,術前は労作時痛のみD群がND群より有意に不良であった.一方,術後3か月の疼痛,肘関節および前腕可動域,握力,DASH-JSSHスコア,PREE-Jスコアは良好に改善し,2群間に有意差を認めなかった.また,術前から術後3か月までのこれらの改善度でも2群間に有意差を認めなかった.本研究より上腕骨外側上顆炎鏡視下手術後の利き手,非利き手の術側ともに同等の回復を得られることが示唆された.