2025 年 32 巻 2 号 p. 1-3
本研究の目的は左右結帯動作時の前腕回内角度と肩甲骨内旋,下方回旋角度,および肩甲上腕関節内旋角度の関係性を明らかにすることである.健常男性20名を対象に,立位における左右での結帯動作を三次元動作解析装置で計測した.最高位まで結帯動作を行った際の前腕回内角度と,肩甲骨,肩甲上腕関節角度の相関を左右別に検討した.その結果,右前腕回内角度は肩甲骨下方回旋角度,左前腕回内角度は肩甲骨内旋角度とそれぞれ相関があり,肩甲骨下方回旋角度,および肩甲骨内旋角度が大きいほど前腕回内角度は大きく,左右で異なる相関がみられた.左右ともに前腕回内角度と肩甲上腕関節内旋角度に有意な相関はなかった.結帯動作において母指をより上方へ到達させようとした場合に,前腕回内に対して理学療法評価,治療をする際には,前腕回内角度に加えて肩甲骨下方回旋,および内旋角度に着目することが有用になると考える.