日本電磁波エネルギー応用学会機関誌
Online ISSN : 2434-1495
機関誌・論文誌ワーキンググループの活動
吉川 昇
著者情報
解説誌・一般情報誌 フリー

2016 年 2 巻 2 号 p. 21-24

詳細
抄録

JEMEA はマイクロ波をはじめとする電磁波エネルギーの応用を目的とした学会であり、2006 年に設立され、第一回のシンポジウムが2007年に開催された。マイクロ波 (以後、電磁波を代表してマイクロ波と記述する。) の応用に関しては、マイクロ波を作る (発振する)、それを計測する装置や電波を取り扱う電気工学の分野、それを使って医療応用や食品の加熱等の農学、医学、薬学、生化学の分野、またマイクロ波を使って実際の物を作る、加工するなど化学、材料、冶金の分野等、広範囲に渡っている。一方、学界自体は「応用」学会であるが、電磁波と物質との相互作用に関する「基礎」を研究する電磁気物理、固体物理、物理化学、有機無機化学、生化学などの研究者も数多い。このようにマイクロ波エネルギー応用という分野は、Cross– disciplinary (+ Multi – disciplinary) な分野であり、異分野の会員が混在する学会においては、自分の専門以外の知識や情報を広く取り入れて行く事が重要である。 会員同士の情報交換を活性化するためには学会の機関誌を作る事が必須であるとの声が上がっていた。これが2015 年になってようやく実現した。本稿ではそこに至る経緯やその活動状況について紹介する。本ワーキンググループのこれまでの2つ目の重要な活動としてハンドブックの編集がある。当初、学会としては、まずマイクロ波応用と言う分野の教科書を作るべきという意見があった。しかしながら上述の分野全てを包括して個人で詳細に執筆する事は不可能であり、(後述する特別なタイミングに乗じて)JEMEA 会員を主として広汎な分野の研究者・技術者によるハンドブックが完成した。この発刊に至るまでの活動について紹介する。

著者関連情報
© 2016 特定非営利活動法人 日本電磁波エネルギー応用学会
前の記事 次の記事
feedback
Top