林業経済研究
Online ISSN : 2424-2454
Print ISSN : 0285-1598
県民の意向を反映した森林環境税の運用に関する一考察
いわての森林づくり県民税事業評価委員会の事例分析から
木村 憲一郎
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2016 年 62 巻 2 号 p. 1-10

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抄録
いわての森林づくり県民税事業評価委員会を事例に,同委員会が森林環境税の運用に果たした役割と課題を明らかにした。委員会は整備事業の執行に重点を置いて施策全般の評価に取り組むとともに,2016年度以降に実施予定の施策を集中的に検討した。委員会の会議では,新たな施策の提案などの議論を交わすとともに,施工地等の現地調査や県民との直接対話などにより様々な情報を自発的に入手した。整備事業および促進事業の執行では,意思決定に強く関与したほか,既存施策の修正や評価手法の改善,詳細審議の徹底など施策の充実化に務めた。第3期対策県素案の策定プロセスでは,県の施策形成を方向付ける役割を果たし,それは施策展開上の重要な範囲にまで及んだ。委員会の意向は制度運用に色濃く反映され,県民の納得を得る積極的な取り組みと位置付けられた。今後の課題として,森林環境税の認知度向上と委員会の機能維持が指摘された。
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© 2016 林業経済学会
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