抄録
王子製紙北海道社有林の豊富(41年生)、留辺蘂(42年生)、栗山(43年生)山林にてトドマツの密度別(2,000、4,000、6,000本/ha)植林地におけるCO2固定量を調査した。調査方法は各密度区の中央部に調査プロットを設定し、林分の蓄積量・容積重、葉量、枝量、A0層堆積量、根量、土壌中の炭素量・容積重を測定、分析した。 調査結果を地域と密度別に地上部(葉+枝+幹+植生)、A0層部(落枝+腐植)、地下部(根+土壌+植生)のCO2固定量を比較すると、地上部では地域、密度に関係なく450__から__500t/ha、A0層部では豊富:95__から__115t/ha、留辺蘂:35__から__40t/ha、栗山:20__から__25t/ha、地下部では豊富:900__から__950t/ha、留辺蘂・栗山:300__から__480t/haとなった。最も多い豊富では総計約1500t/haとなり、単年度では約36t/haのCO2を固定している。この値は6世帯(17人)の年CO2排出量に匹敵する。