日本林学会大会発表データベース
第115回 日本林学会大会
セッションID: C24
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生態 III
高CO2環境におけるカラマツの成長と被食防衛の変化
*森 茂太後藤 忠男山路 恵子石田 厚矢崎 健一上村 章
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抄録
カラマツの成長は高CO2で明確な促進を受けた、しかし、栄養塩類の付加は樹木の成長に殆ど影響しなかった。一方、カラマツとマイマイガの関係では、栄養塩類付加条件下では高CO2の幼虫成長抑制が強く現れた。また、食物が生体重へ変換される効率は、栄養塩類付加・高CO2条件下で最も低く、逆に相対摂食率はこの条件下で最も高くなった。マイマイガ幼虫にとっては、高CO2のために葉の生理的状態が悪化するが、栄養塩類条件下ではそれが一層強められ、それに対応して幼虫はより多く摂食したと考えられる。   以上の様に、高CO2で成長促進をうけたカラマツを節食したマイマイガは成長抑制を受け、「環境_-_植物―植食者」の間に密接な関係が観察された。
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© 2004 日本林学会
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