日本林学会大会発表データベース
第115回 日本林学会大会
セッションID: P3012
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造林
異なる被陰強度で生育した落葉広葉樹の伸長成長および着葉量の季節変化
*田中 格
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抄録
光前歴が落葉広葉樹の個体の光応答性に与える影響を明らかにすることを目的とし,暖温帯_から_冷温帯に分布する落葉広葉樹7種(コブシ,ケヤキ,ミズナラ,コナラ,クリ,ブナ,ミズメ)について,前年に全天空条件下および被陰条件下で育成された4年生苗木を異なる4段階で被陰して伸長成長率と着葉量を比較した。その結果,ミズメを除く樹種では,前年と大きく異なる光環境下で生育していた被陰1年目の苗木の伸長成長率が生育位置の光環境と規則性を示さなかったことから,伸長成長に関しては光前歴の影響が翌年まで残ると考えられた。一方,ブナを除く樹種においては,被陰1年目の苗木と被陰2年目の苗木で生育位置の光環境の変化に対して同じ規則性を示すことから,光前歴は着葉量については大きな影響を与えない可能性が高いことが示唆された。
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© 2004 日本林学会
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