日本林学会大会発表データベース
第115回 日本林学会大会
セッションID: P4034
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育種
スギ育種集団林の成長初期における樹高と胸高直径の遺伝パラメーターの推移
*野村 考宏久保田 正裕
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抄録

関東平野、中部山岳、東海のそれぞれの育種区におけるスギ精英樹相互間の人工交配によって、林木育種センター構内(茨城県十王町)に造成された育種集団林3集団における個体値を用いて、成長初期(3年次から8年次)の遺伝パラメーターの推移を検討した。対象とした形質は、樹高と胸高直径である。これらのデータの分散分析の結果、一般組合せ能力(GCA)に有意差が認められ特定組合せ能力(SCA)に有意差が認められない集団が、またその逆でGCAに有意差が認められずSCAに有意差が認められる集団が存在した。なお、GCAで有意が認められた集団では、樹高の遺伝率は0.20から0.30の範囲で、胸高直径では0.20程度で推移している。今後は、同一材料で他地域に造成されている育種集団林の調査結果や、毎年蓄積される調査結果の分析を行い、第二世代精英樹の効率的な選抜時期やその選抜効果を予測することが必要である。

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© 2004 日本林学会
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