日本林学会大会発表データベース
第115回 日本林学会大会
セッションID: P4042
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育種
グイマツの結実予測法の開発
花芽の発育経過と着生部位
*内山 和子黒丸 亮来田 和人
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抄録
グイマツの結実予測法を開発するため、芽を定期的に切断して観察し、雌雄花芽および葉芽の判別可能な時期を明らかにした。また、樹冠内における着果部位を調査した。
林業試験場構内に植栽されているグイマツ2クローンの樹冠の中部から、7月_から_9月に約10日間隔で枝を採取した。芽を切断して実体顕微鏡で観察し、葉芽、花芽の判別を試みた。各芽の判別基準は、葉芽、雌花、雄花それぞれで、葉、苞鱗および雄蕊原基の分化が認められることとした。
また2003年に比較的多く着果が認められた1個体について、樹冠の上中下部から一次枝を各1本ずつ選び、枝齢ごとに、枝長、着生している芽数、雌花数を測定した。
切断面を観察した結果、7月3日と10日には未分化であったが、7月下旬_から_8月上旬には葉芽、雄花芽、雌花芽が分化し実体顕微鏡で判別可能であった。肉眼では、7月下旬には外見から葉芽と花芽の判別が可能であり、8月下旬になれば切断面から雌雄の判別もできた。
雌花は3、4年生枝に最も多く着生し、基部に近くなるに従って少なくなり8年生枝以上ではほとんど着生していなかった。最も多かったのは樹冠中部の3年生枝で、枝1mあたり4.6個だった。
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© 2004 日本林学会
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