日本森林学会大会発表データベース
第124回日本森林学会大会
セッションID: L08
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森林環境のモニタリングと持続可能な森林経営
光学センサデータによる樹種別単木カウント法の木曽赤沢ヒノキ林への適用
*加藤 正人
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抄録

私たちは高分解能光学センサデータから、林分の同質性区分、樹種別樹冠抽出法と樹頂点抽出法などをカスタマイズして、高精度の樹種別単木カウント法を開発した。研究目的は当該手法を用いて木曽赤沢ヒノキ林を対象に高価値なヒノキ上層木の抽出精度の検証である。調査地は長野県上松町木曽赤沢自然休養林約1000haである。現地調査は樹齢300年を超える木曽ヒノキ林の林分内容が異なる4ヶ所に各1haで実施した。全林毎木調査とプロット4角と上層木の立木位置をGPSで測位し、GISデータベース化した。使用した高分解能光学センサは4種類の人工衛星である。画像解析から林分の同質性区分解析により、高齢林分のみ抽出した。樹種別単木カウント法で作成した立木位置図と樹種別本数を4ヶ所の試験地ごとに集計し、全林毎木データと比較・検証した。当該手法は4種類の高分解能人工衛星データサのすべてに適用でき、Geoeye-1の抽出精度では上層木のヒノキで81.5~94.5%と高精度であった。当該手法は普及している人工衛星や航空機の光学センサデータから、地上調査を軽減し、極めて短期間に市町村の森林資源を高精度で算定し、森林管理に貢献することができる。

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© 2013 日本森林学会
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