日本森林学会大会発表データベース
第124回日本森林学会大会
セッションID: C14
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動物
トウヒツヅリハマキ被害発生から11年間の生息数変動と大発生の兆し
*大澤 正嗣
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抄録
トウヒツヅリハマキ (Epinotia piceae) は小型の蛾で、幼虫は針葉樹の葉を食害する。富士山北麓で2001年に本害虫が大発生し、多くのシラビソが食害され枯死し、被害面積は104haに及んだ。本害虫による被害は大台ヶ原で記録があり、本害虫の大発生は8年周期で繰り返されるであろうことが報告されている。富士山麓でも再び大発生する可能性があり、本害虫発生数のモニタリングを行っている。成虫のモニタリングは羽化トラップを設置し、夏に地面から発生する成虫を捕獲しカウントした。幼虫はシラビソを伐倒し、枝を各伐倒木から採取し、そこに付いている頭数をカウントした。その結果、調査を開始した2003年から2004年は減少傾向、2005年~2009年は頭数が一定して少なかった。しかし、その後個体数は増加に転じ、特に2011年~2012年は増加が著しかった。今後大発生が懸念される。
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© 2013 日本森林学会
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