日本森林学会大会発表データベース
第125回日本森林学会大会
セッションID: P1-072
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遺伝・育種
コンテナ栽培したヒノキ少花粉品種採種木からの種子生産
*西川 浩己馬目 恭行
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抄録

スギ・ヒノキ花粉症に対しては、花粉の少ないスギ、ヒノキが選抜され、スギについては、ミニチュア採種園等が実用化され、広く普及している。ヒノキについても少花粉品種を母樹とする採種園産実生苗や挿し木苗の供給が期待されている。そこで実生苗の普及策として、採種園造成の必要ないコンテナ栽培した採種木を用いた種子生産方法の開発を進めている。本研究では、コンテナ化した少花粉品種採種木について、ジベレリンペーストの包埋処理による着花促進を実施し、雌花・雄花着花の状況等について調査した。また着花が認められた個体を花粉飛散時期のみに閉鎖施設内に移動させて、雌花開花期に花粉を散布し、採種後の発芽率等から交配方法を検討した。着花促進効果は、コンテナ化した採種木で強く認められた。花粉散布処理では、着果した球果を採取し、球果数、発芽率等を調査した結果、処理回数が多くなるにつれ、発芽率等が向上した。本研究は、農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業(農林水産省農林水産技術会議)研究課題名:花粉症対策ヒノキ・スギ品種の普及拡大技術開発と雄性不稔品種開発の一環として行っている。

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© 2014 日本森林学会
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