日本森林学会大会発表データベース
第125回日本森林学会大会
セッションID: P1-077
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遺伝・育種
小笠原諸島に分布するアカテツとコバノアカテツは核マイクロサテライトマーカーによって識別可能か
*鈴木 節子永光 輝義須貝 杏子大谷 雅人加藤 英寿
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抄録
アカテツは小笠原諸島だけでなくアジアや太平洋の熱帯域に広く分布し、コバノアカテツはアカテツの変種とされ小笠原諸島のほかに大東諸島に分布する。これらの2分類群は主に葉の大きさによって分類されているが、実際には中間的な個体も多く識別が困難である。本研究では、小笠原諸島に生育するアカテツとコバノアカテツが核マイクロサテライト(SSR)マーカーを用いて識別可能かを調べた。小笠原諸島の聟島列島(1島)・父島列島(4島)・母島列島(3島)の計8島から、計21集団、計563個体のアカテツおよびコバノアカテツの葉サンプルを採取し、DNAを抽出した。アカテツを用いて開発した核SSR、12座を用いてSTRUCTURE解析を行った。その結果、聟島・父島列島の集団からなるクラスターと母島列島の集団からなるクラスターの2つに分けられた。兄島、父島、姪島の乾燥したエリアにはコバノアカテツと思われる個体の集団が存在するが、それらが異なるクラスターを形成することはなかった。よって、アカテツとコバノアカテツは今回用いた核SSRでは識別できず、分類群間の遺伝的な差よりも列島間の遺伝的な差の方が大きいという結果が得られた。
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© 2014 日本森林学会
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