抄録
森林を適切に管理するため森林資源の把握は重要な課題である。これまで森林の資源量調査は標準地調査(サンプル調査)が主であったが、標準地の設定、調査者の熟練度などにより誤差が生じるという問題があった。一方、近年航空機レーザ計測データを用いた森林資源解析が研究されている。レーザ計測データによる資源解析の利点は計測範囲全てを対象にした資源量の把握、機械処理による効率化であり、従来の調査で生じる誤差を解決することができる。これまでの研究で樹高や樹木本数を目的としたレーザ解析は行われてきたが、標準地調査で得られ、材積算出に重要な胸高直径の推定に関する研究はほとんど行われていない。そこで本研究は航空レーザ計測データから得られる樹冠面積を用いた胸高直径の推定を行った。北海道根釧西部パイロットフォレストのカラマツ林1,500haを対象にレーザ計測を行い、プロット調査で得られた胸高直径とレーザ解析で得られた樹冠面積から相関式を作成した。この相関式を用いた胸高直径の推定精度は2cm以下であった。胸高直径を高い精度で推定する可能性が示せたことから標準地調査の代替としてレーザ解析の資源量把握結果が使用できると考えられる。