日本森林学会大会発表データベース
第125回日本森林学会大会
セッションID: P2-206
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動物
東京農業大学奥多摩演習林における自動撮影カメラによる中大型哺乳類相の把握
*重富 翔太松林 尚志佐藤 明上原 巌菅原 泉
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抄録

東京農業大学奥多摩演習林は秩父多摩甲斐国立公園に位置しており、野生動物が数多く生息している地域である。近年、森林の公益的機能の発揮への関心が高まり、生物多様性や野生動物による林業被害などの観点から野生動物の生息状況等の把握が求められている。そこで、奥多摩演習林における中大型哺乳類相の把握を目的として調査を行った。自動撮影カメラを2013年6月よりヌタ場(2ヶ所)、けもの道などの野生動物の痕跡の見られる地点(6ヶ所)、2012年8月より作業道付近(3ヶ所)の計11か所に設置した。いずれも現在まで継続して設置している。解析は、RAI (撮影頻度 100カメラ稼働日あたりの撮影回数)を用いた。2013年9月までの調査において確認された種は全部で10種であり、最も多かった種はニホンジカ(RAI13.1)であった。ついでサル(RAI7.8)ハクビシン(RAI5.0)イノシシ(RAI3.6)以下食肉目が続いた。設置地点別で最も多かったのは、ヌタ場N2(7種RAI118.1)であり、それについで、けもの道K2(4種RAI78.2)、ヌタ場N1(8種RAI57.0)と続いた。多くの中大型哺乳類はヌタ場を好んで活動していることが考えられる。今回の発表では設置から2014年1月までの結果を発表する。

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