日本森林学会大会発表データベース
第126回日本森林学会大会
セッションID: P1B020
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生態部門
白神山地高倉森およびサンスケ沢における主要構成樹種の機能形質の比較
*福井 忠樹鳥丸 猛赤田 辰治
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キーワード: 機能形質, ブナ林, 化学分析
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抄録

機能形質とは環境との相互作用に影響する生物の形質のことであり、群集の生態系機能を特徴づけるために有効である。標高傾度にそった森林群集・樹木個体群の機能形質の空間パターンは、気候の温暖化が地域スケールにおける森林生態系の機能の多様性に及ぼす影響を予測する上で重要な知見を提供する。本研究は、異なる標高に成立する冷温帯落葉広葉樹林の主要構成樹種であるブナとハウチワカエデの物理・化学特性を比較し、標高傾度にともなう環境条件の変化と機能形質の多様性の関係について検討することを目的とした。青森県白神山地内に設置された2箇所の固定調査区(高倉森とサンスケ沢)において、2014年の6月下旬から10月上旬までにブナとハウチワカエデの葉をサンプリングし、単位面積当たりの葉重量(LMA)、葉内に含まれる物質(葉緑素、縮合タンニン、リグニン)量を計測した。LMAは調査区内の種間、および同種の異なる調査区間のいずれにおいても有意な差は認められなかった。さらに、本発表では葉内に含まれる物質量について種間および種内の調査区間で比較する。

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© 2015 日本森林学会
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