日本森林学会大会発表データベース
第126回日本森林学会大会
セッションID: T11-02
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T11. 都市近郊林の文化的サービスの持続的発揮に向けて-多様な学問領域の視点から-
都市近郊林と動的利用:ウォーキング・マウンテンバイクを中心に
*平野 悠一郎
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抄録

【目的】ウォーキング(フットパス)、マウンテンバイクを中心に、都市近郊林を対象とした「通行」に関する利用(動的利用)の現状と研究動向を整理する。それに際して、各ユーザー及び研究における、①都市近郊林の扱われ方、②利用・調査に際しての空間スケールと人間主体の取り扱い方法、③取り上げている研究分野・動向の特徴(ニーズ・課題)に着目する。【方法】各利用の動向についてはユーザー及び代表的な普及主体への聞き取り調査、研究動向については各利用の関連用語をキーワードにJ-Stage、Cinii、Folisより文献検索を行った。【結果】①については、都市近郊の林地及び林内の道の「通行」を通じて、景観享受、健康・体力増進、非日常・自然の体感、達成感等が得られていることが明らかになった。②については、近年、自治体の注目やユーザーの普及活動の一環として、各利用を特定地域の活性化に結びつける取り組みが増加し、利用・研究いずれにおいても、マクロ(地域)に軸足を置きつつメソ(地区)のスケールを対象とする傾向が目立つ。③については、各利用の実態把握に加えて、各利用間の対立の調整を行っていくことがニーズとして注目されつつある。

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