日本森林学会大会発表データベース
第127回日本森林学会大会
セッションID: P1-222
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学術講演集原稿
潮汐により冠水するメヒルギ樹冠の衰退部茎葉の寄生菌類
*亀山 統一
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抄録
 琉球列島のマングローブ林において、メヒルギKandelia obovataは、林縁部や林外では低樹高で、しばしばテーブル状の薄く平らな樹冠をなす。このテーブル状樹形の個体の樹冠上部は、大潮の満潮時における冠水位置とよく一致している。大潮の満潮時の潮位よりも少し高い位置にまで伸長したメヒルギ枝では、頻繁に頂芽や当年枝の壊死が起こり、ときに枝の枯れ下がりが起こって、テーブル状の樹形が形成・維持されている。 西表島及び沖縄島のマングローブにおいて、それら壊死過程に関与する菌類について検討した。枝の枯れ下がりには、メヒルギ枝枯病が強く関与していた。成木では、本病は冠水面の直上ばかりか、日々冠水する樹冠下部でも感染発病し、枯死枝には高率で分生子殻を形成した。一方、稚樹では枝の枯れ下がりはまれであった。成木でも稚樹でも、頂芽や当年枝の壊死部位では、Pestalotiopsis sp.などメヒルギ枝枯病と異なる多様な菌が分離された。それらは、健全部位の優占的な内生菌とは異なった。分離された菌類について、菌叢の類別化を進めるとともに、シークエンスによる種の推定を試みたので報告する。
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