日本森林学会大会発表データベース
第127回日本森林学会大会
セッションID: C12
会議情報

学術講演集原稿
霧島山系のアカマツ、モミ、ツガ天然林の健全度評価-20年間の推移-
*吉田 茂二郎溝上 展也
著者情報
キーワード: 健全度評価, 霧島, 天然林
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

筆者らは、1996年から霧島山系の老齢なアカマツ・モミ・ツガ天然林において、上層を占める直径が20cm以上の樹木を対象に、樹冠(枝張りと葉密度)をもとに健全度モニタリング調査を行っている。これまで数回にわたってその経過報告をしているが、モニタリング開始から20年を迎えたので、これまでの推移をまとめて解析した。その結果、特にモミの健全度が非常に低下したことがわかった。本来の調査目的は、霧島地域のモミ・ツガ・アカマツ天然林を今後も健全に維持するためには健全な母樹が必要であるが、その健全度が20年前に低下しているように感じられたことを評価するためであった。しかし、近年の中国等からの越境大気汚染物質による森林被害が深刻化しその評価が必要となり、霧島以外にも屋久島と宮崎県椎葉村等でモミの健全度モニタリング調査を開始し、地域間の比較も行っている。

著者関連情報
© 2016 日本森林学会
前の記事 次の記事
feedback
Top