日本森林学会大会発表データベース
第127回日本森林学会大会
セッションID: S2-5
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学術講演集原稿
高知大学演習林の取り組み: トレイルランニングレースと技術職員らによる森林教育の実践
*長井 宏賢鈴木 保志松本 美香
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抄録

 高知大学演習林は127haと非常に小規模なため「木材生産収益にこだわらず、学内外の多様な人々の要望に応えられる、多様な森づくりを行う」を基本方針とし、教育・社会貢献に重点を置いて運営している。技術職員による社会貢献活動は、学部実習期間外の7-8月と11-2月を中心に、小中学生対象の森林環境教育など年間約20件(2015年は17件、うち小中学校対象は13件77%)にのぼり、教育・社会貢献活動が途切れることはない。森林環境教育では依頼先校の想いや諸条件を考慮して、学内実習を経験した学生とともに演習林での多様な日常業務での知識を活かした個別メニューを企画し提供している。また、小規模なために管理が行き届いている路網やキャンパスから近い演習林の立地を活かし、トレイルランニングレース(以下、演習林トレラン)も開催している。2015年に第8回を迎えた演習林トレランは、現在では276人の走者を迎えるイベントへと成長し、学生への企画運営能力の向上機会の提供という面でも機能している。この演習林トレランで蓄積したノウハウは、県内でのトレイルランニングイベントの普及にも繋がっている。

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