日本森林学会大会発表データベース
第127回日本森林学会大会
セッションID: T7-7
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学術講演集原稿
地域学習の拠点としての博物館の現状と課題:道内博物館対象高齢者プログラムアンケート調査結果から
*青柳 かつら
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抄録
【目的】近年、人口減少や高齢社会対策は全国の自治体に共通する課題となっている。本研究では、地域学習の拠点として博物館、そして学習の参加者、指導者となる高齢者に着目し、北海道の博物館の高齢者プログラムの特性や課題を明らかにすることを目的とした。【方法】2015年度北海道博物館協会加盟館園全116館園を対象に、1) 高齢者の利用動向、2) 高齢者に関連した展示や教育普及事業、3) 高齢者ボランティアの実態をたずねる郵送法アンケートを行った。データの一部は、2003年に全国の館園を対象とした調査結果と比較した。【結果】北海道の特性として、1)では、高齢者利用が「特に多い」、「少ない」、「無関心」といった館園の層の分化が見られた。2)では、高齢者への訴求力や企画力の弱さが明らかになった。3)では、ボランティアに高齢者の比率が高く、調査研究への協力や行事の指導等に役割を発揮していた。多くの館園は、高齢者受け入れのためのソフト、ハード面を整備する資金、人員、ノウハウ不足を認識していた。ボランティアの人材育成、高齢者の参画を促して簡便に実施できる活動プログラムの開発が課題である。
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© 2016 日本森林学会
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