主催: 一般社団法人日本森林学会
会議名: 第128回日本森林学会大会
回次: 128
開催地: 鹿児島県鹿児島市(主に鹿児島大学郡元キャンパス)
開催日: 2017/03/26 - 2017/03/29
近年、国内でFAOの世界農業遺産の認定を受ける地域が増え、現在8つを数える。このうち、宮崎県高千穂郷・椎葉山地域はその山間地農林複合システムが2015年に認定を受けた。しかし、この地域の農林複合経営がいかに特色のあるものなのかとなると、それを示すエビデンスに乏しい。そこで、本研究は2010年農林業センサス農林業経営体調査の結果を用い、全国における市町村単位での農業と林業を併せて行う経営体(農林複合経営体)割合や農業経営体でありかつ林業経営体である経営体(農林並立経営体)割合などを検討し、我が国における農林複合経営等が顕著に見られる地域の抽出を試みた。その結果、東北から九州の山間部に、複合・並立経営体割合が高い地域的まとまりが8つ確認された。さらに、各地の森林樹種構成を検討すると、地域差が見られ、農林複合経営の中身も一様ではないと推測された。例えば、高千穂郷・椎葉山地域はスギ林業とクヌギ人工林&シイタケ生産に特徴を持つ複合経営が営まれ、またそれゆえに独特の景観を持つ地域であると考えられた。