日本森林学会大会発表データベース
第129回日本森林学会大会
セッションID: B3
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学術講演集原稿
近代以降の都内の催事にみる都市公園の社会的位置付けの変遷
*大竹 芙実下村 彰男山本 清龍
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抄録

都市公園は変革期にあり,指定管理者制度の導入や公園の多機能利用の推進など,民間活力を導入し公園に関わる主体を広げる動きに加え,公園の社会・文化的側面への関心も高まりつつある。また,そうした変化に応じて,「みどり」とのふれあいの場としての機能だけでなく,多様な催事等を通じた地域コミュニティの活性化,地域資源の保全活用の機能も求められるようになってきている。人々の都市公園に対する認識やニーズは時代,場所によって異なると考えられ,変遷や現状を捉えることが必要である。そこで本研究では,都市公園の社会的位置付けの変遷について催事を通して明らかにするとともに,今後の都市公園の可能性や相応しいマネジメントの方向性を示すこと,の2点を目的として,日比谷公園が開園した1903年から2016年までの114年間の新聞記事分析,2014-16年度に実施された催事の分析を行った。その結果,終戦の1945年頃までは国や都が主導して大規模なイベントが開催されていたが,近年は,民間や地域が主導して多様なイベントが開催され,新たな賑わいが創出されていた。また,公園に求められる役割は,各公園の周辺環境,地域との関わりの歴史が関係していた。

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