主催: 一般社団法人日本森林学会
会議名: 第129回日本森林学会大会
回次: 129
開催地: 高知県高知市(主に高知大学朝倉キャンパス; 3/26は高知県立県民文化ホール)
開催日: 2018/03/26 - 2018/03/29
近年、人工林の成熟と木材需要の増大により人工林の皆伐が進み、その伐採跡地の再造林が課題となってきている。その阻害要因の一つとして、複数年に亘る夏季炎天下での過酷な下刈作業があげられる。下刈作業の省力化や軽量化を検討するため、対象地に林地用除草剤を散布したので、事例として報告する。 使用除草剤は、アミノ酸系除草剤で、非選択性、茎葉処理、移行型の液剤である。 下刈対象植生がササ地と雑かん木地において散布し、ササ地では主伐前に動力噴霧器のよる全面散布を(主伐前全面散布)、雑かん木地では背負式噴霧器での植栽列間への筋状散布を植栽当年の下刈時(下刈時筋状散布)及び下刈後(下刈後筋状散布)に実施した。 岩手県森林整備事業での下刈(通常下刈)に対する労働量は、主伐前全面散布(5箇所)、下刈時筋状散布(8箇所)、下刈後筋状散布(6箇所)とも51~60%となり、大幅に低減されている。一方、経費は、主伐前全面散布、下刈時筋状散布、下刈後筋状散布ともに通常下刈の99~107%と同程度の金額となり、労働経費が少なくなった分、同程度の薬剤代や機械代が掛かり増しとなっている。