主催: 一般社団法人日本森林学会
会議名: 第129回日本森林学会大会
回次: 129
開催地: 高知県高知市(主に高知大学朝倉キャンパス; 3/26は高知県立県民文化ホール)
開催日: 2018/03/26 - 2018/03/29
沖縄県の各地域では事業者間の合意による観光行動を規制するローカルルールが運用されており,沖縄振興特別措置法の保全利用協定制度を適用したもの,法制度によらずに事業者間の合意をもとに制度化したものがみられる。ローカルルールは地域社会が主体となった持続可能な観光の実現のための重要なツールだと考えるが,個別事例ごとの分析研究はみられるものの,前提条件が異なる複数の実例の比較分析を通して事業者連携によるルールの有効性を論じた研究は少ない。そこで本研究では,ローカルルールの有効性と課題を明らかにすることを目的に,沖縄県における事業者間のルールの状況調査を行い,考察を試みた。各市町村への聞取り調査等をもとに抽出した21件のルールを詳しく調べたところ,保全利用協定によるルールには地域住民との良好な関係構築,環境配慮事業としてのPR効果等の利点があるものの,罰則が無く違反者を取り締まれない,他地域から参入する事業者にお墨付きを与えることになる等の課題が明らかになった。一方で法制度によらないルールには地域社会による監視という力が働くものの,強制力の弱さや新規参入事業者への対処の困難性等の課題が明らかになった。