日本森林学会大会発表データベース
第131回日本森林学会大会
セッションID: P1-037
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学術講演集原稿
林業大学校のカリキュラムー長野県林業大学校を事例としてー
*小川 高広
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抄録

長野県林業大学校において実施されている教育の内容を把握するために、教育カリキュラムに焦点をあて、授業科目、単位数、授業形態、成績評価方法等の特徴を確認した。授業科目等についてはKH Coderを用いて、使用されている単語を分析した。

これらの結果、林業に関連する専門教育科目を中心にカリキュラムが構成されていることが確認された。これに加え、林業に直接関係しない一般教養科目についても、ある程度の単位数が確保されていることが明らかとなった。授業形態は、座学もみられたが、特に林業に関連する専門教育科目では実習も多く実施されていた。成績評価は林業大学校において、統一された指標が用いられており、履修態度や出席時間を重視する傾向がみられた。また、高い頻度で使用されていた単語は、専門教育科目と一般教養科目において違いがみられた。専門科目では「森林」や「木材」等、林業に関連するものが多く、一般教養科目では「社会」「人間」「問題解決」等が用いられ、林業に関連するものはほとんど確認されなかった。林業に特化した専門的な教育にとどまらず、一般教養科目も含め、より幅広い視点で教育内容が考えられていることが示唆された。

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