主催: 一般社団法人日本森林学会
会議名: 第133回日本森林学会大会
回次: 133
開催地: 山形大学によるオンライン開催
開催日: 2022/03/27 - 2022/03/29
近年、レーザ測距装置(LiDAR)を用いた様々な計測手法が森林分野に導入され、森林計測にかかる時間・コストの削減や精度向上が期待されている。これまでの航空機レーザによる計測では得られる点群密度は低く、林内の樹幹情報を十分に把握することは困難であった。それに対し、無人航空機(UAV)にLiDARを搭載したUAV-LiDARでは、より林冠に接近して計測することができるため、レーザが林内に高密度で照射され、樹幹表面上の点群(樹幹点群)も多数取得できる。このためUAV-LiDARにより樹幹のサイズや形状情報を取得できると期待される。一方、一部のレーザは林冠に遮蔽されることから、樹幹点群の欠損は地上型LiDARと比較して多くなり、円周近似等による樹幹点群検出手法の適用は困難となる。そこで本研究では、UAV-LiDARで取得した森林3次元点群から樹幹点群を抽出する手法として、連続して計測された点群を切り出した小セグメントの3次元形状特徴量に基づき識別する方法を試みた。その結果、欠損のある場合でも樹幹点群として抽出できることを確認した。本手法の精度検証として、従来の解析方法によって抽出した樹幹位置との比較を行った。