日本森林学会大会発表データベース
第134回日本森林学会大会
セッションID: P-042
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学術講演集原稿
トラベルコスト法とSNS分析を用いた文化的生態系サービスの経済的評価
*Jun ObaRei ShibataMichio Oguro
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抄録

 人々は自然に触れて精神的な充足感を得ることで文化的生態系サービス(CES)を享受している。CESの適切な評価は地域資源の新たな価値の発見につながる一方、CESは市場価値が存在しないためその価値が適切に評価されてこなかった。近年、SNSの投稿から取得した人々の詳細な活動や位置情報などに対して環境経済学の評価手法の一つであるトラベルコスト法(TCM)を適用することで、CESの貨幣的評価が試みられてきた。しかし、SNSの投稿にはCESと関係のないものも多く含まれるため、投稿内容を分析し、投稿者がどのようなCESを享受したのかを把握する必要がある。本研究では、佐渡島を事例としてSNSに投稿されたテキストを分析することでCESに関連の強い投稿を抽出し、それらのデータに対してTCMを用いることで地域資源の持つ価値や特徴について明らかにすることを目的とした。

 国内利用者数の多いSNSの一つであるTwitterを対象に2017年度から2020年度の佐渡島における投稿データを収集した。投稿されたテキストからCESに関する単語の出現頻度を集計し、佐渡を特徴付けるCESの種類を分析した。各CESに関連する投稿にTCMを適用し、佐渡島に存在するCESの貨幣価値を評価した。

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