日本林學會北海道支部講演集
Online ISSN : 2433-0825
コバハンノキ床替試験の1例
坂本 武
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1963 年 12 巻 p. 53-57

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抄録

1)コバハンの床替苗に対し秋伸びを抑制するために,ナフサクの撒布と根切りとを行つた。尚ナフサクの撒布は時期毎に3回,濃度は200,100ppmとし,根切りは1〜2回行なつた。その組合せ,9処理を作つて試験した。2)これらの結果8月のナフサク撒布は上長成長,重量成長を抑制し(第2図参照),葉の落葉時期を促進した。(第2表;1本当りの葉の量)(写真2参照)。3)ナフサクは8月に強く,9,10月には影響が少なかつた。特に8月撒布の根切りしない区ではナフサクの影響が強すぎ薬害による芯枯れが多かつた。(第1表;ナフサクによる芯枯れ)(写真4参照)。4)根切り処理は,ナフサクの影響の少ない10月撒布に良く現われ,上長成長を抑制し,TR率を小さくした。

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© 1963 北方森林学会
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