日本林學會北海道支部講演集
Online ISSN : 2433-0825
ポプラ類の凍害に関する研究 : 第2報 ポプラ類の成熟過程と耐凍性について(会員研究発表講演)
森田 健次郎酒井 昭
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1965 年 14 巻 p. 29-31

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抄録
ポプラ類の成熟過程と耐凍性の間の関係をあきらかにするため,生長の停止期,コルク層の形成過程,形成層の活動,澱粉のちくせき過程と耐凍性の大きさをしらべた。その結果,生長の停止は9月3日から9月20日までに完了し,停止期日から約1ヵ月経過して,コルク層の形成は全長の約80%に達し,形成層は3〜4層に減少して材部との境界が鮮明になり,皮層細胞,髄線,髄周辺細胞とも澱粉のちくせきが最大値に達すると,耐凍性の大きさは-5℃16時間の凍結に耐える。その期日は品種によってちがい,生長の停止期の早晩により3つのタイプに大別されそれぞれのタイプの成熟度の早晩のちがいは約10日間である。品種間の差は生育期間の長短に帰せられ,成熟段階と密接な関係がある。
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© 1965 北方森林学会
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