1999 年 11 巻 2 号 p. 320-327
複数のセンサ情報から必要な状態量を推論するセンサ融合システムはいろいろな分野で重要視されている.また, 現在ではセンサはさまざまな種類が開発されており, 計測時間や精度はセンサによって異なっている.我々は計測時間や精度の異なる複数のセンサ情報を融合するため, 学習型のリカレントファジィ推論を提案してきた.しかし, 提案してきた手法を含めて従来のセンサ融合システムでは推論(融合)結果の正確さの評価を行っていなかった.本論文において我々はリカレントファジィ推論で推論した結果を評価するための手法を提案する.本手法では推論結果の確からしさ(確信度)を学習によって獲得したメンバシップ関数のそれぞれのファジィネスの度合から導出する.また, 本評価法を実際の研削加工プロセスに適用し, 研削加工粗さの推論及びその確信度を計算する.