1999 年 11 巻 5 号 p. 781-788
本論文では, ファジィ処理時間とファジィ納期を考慮したファジィジョブショップスケジューリングに焦点をあて, これまでの最小一致指数の最大化に加えて, 平均一致指数の最大化と最大ファジィ完了時間の最小化の3目的を考慮した多目的ファジィジョブショップスケジューリング問題を定式化する.さらに, 定式化された多目的ファジィジョブショップスケジューリング問題の各目的関数に対する意思決定者のファジィ目標を線形のメンバシップ関数で規定した後, メンバシップ関数をBellmanとZadehのファジィ決定により統合した問題に対する遺伝的アルゴリズムによる近似解法を提案する.数値例として生成した6×6と10×10の3目的ファジィジョブショップスケジューリング問題を用いて, 提案手法の実行可能性と有効性を示す.