日本ファジィ学会誌
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近似分岐点を利用した画像合成実験
守田 圭黒須 顕二
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1999 年 11 巻 6 号 p. 1058-1066

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抄録

ファイバースコープによる検査画像や、神経細胞や眼底写真などの医用画像は視野が比較的狭く、人間が全体像を明白に把握することは困難なことが多い。対象物の全体像を人間が容易に把握できるようにするには、複数枚の部分画像を、そのオーバーラップ部分を利用して1枚の画像に合成することが必要となる。このとき、合成の対象となる画像間に回転のずれや倍率の差がある場合には相関法では合成が困難である。本論文では、部分画像に含まれる線が交差する分岐点を利用して画像の合成を行うアルゴリズムを提案し、さらに、ファジィ推論により探索される近似分岐点を用いて、合成に必要な最低限の分岐点を含むように処理範囲を限定し、高速に合成画像を得る手法を提案し、顕微鏡写真に適用した実験結果とその修正案について述べる。

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© 1999 日本知能情報ファジィ学会
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