日本ファジィ学会誌
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最近傍ファジィクラスタリングを用いた移動ロボット車の速度制御
大内 隆夫加藤 匡寿金子 正人
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2000 年 12 巻 1 号 p. 143-152

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抄録
最近, 数値入出力対のデータと言語情報を, 同じ枠組で効率よく工学系に組み込むことのできる種々のファジィ論理系が提案されている.なかでも, 最近傍クラスタリングを用いた系は一つのグループが一つのルールで表わされるように, 入出力サンプルをグループに分けるのに用いられており, ニューラルネットワークと同様な学習機能がある.そこで本研究では, 実験的に求めた最適PIDゲインにより学習させた, 最近傍クラスタリングのファジィ論理系を用いて, PID制御の3つのゲインを変化させる.そして, 移動ロボット車が路面傾斜の変化に対して直進走行する場合のような制御対象にも, 安定走行を続けることのできる制御方式を提案する.この論理系の学習能力は, ニューラルネットワークを用いて速度制御した結果と比較・検討したところ, 学習回数も少なく, 学習データについて一通過方向で行われ, 汎化能力もあり, 計算が簡単であることがわかった.
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© 2000 日本知能情報ファジィ学会
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