日本ファジィ学会誌
Online ISSN : 2432-9932
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12 巻, 1 号
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  • 児玉 皓雄
    原稿種別: 本文
    2000 年 12 巻 1 号 p. 1-
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
  • I Burhan Turksen
    原稿種別: 本文
    2000 年 12 巻 1 号 p. 2-
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
  • 福田 敏男, 新井 史人
    原稿種別: 本文
    2000 年 12 巻 1 号 p. 3-9
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
  • 乾口 雅弘, 井田 正明
    原稿種別: 本文
    2000 年 12 巻 1 号 p. 10-18
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
  • 柏野 邦夫
    原稿種別: 本文
    2000 年 12 巻 1 号 p. 19-22
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
  • 金 鍾律, 玄 光男
    原稿種別: 本文
    2000 年 12 巻 1 号 p. 43-54
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
    近年, ネットワークシステム構築の分野は情報技術の進歩により様々な面で大きな変化を遂げてきた.ネットワークシステムは, サービスセンタ, ターミナル(ユーザ), およびそれらを接続するケーブルから成る.最近では, ユーザの情報量の莫大な増加につれ, 光ファイバケーブルでのネットワークシステムの構築が多数行われるようになった.しかし, 光ファイバケーブルは高価であるため, ネットワークトポロジの中でもスパニングツリーによるシステムの構築が望ましい.ここでは, 接続コスト, メッセージ遅延, ネットワーク信頼性を考慮したネットワークトポロジの設計を行う.最近, 遺伝的アルゴリズム(GAs)は, ネットワーク最適化問題, 組合せの最適化, 多目的最適化問題などの様々な問題に適用されその有効性が多く報告されている.また, 実世界の問題を解く最適化技法としての能力について注目を浴びている.本研究では, 光ファイバケーブルを用いた接続コスト及びメッセージ遅延を考慮した広帯域ネットワークトポロジシステムの設計問題を定式化し, 遺伝的アルゴリズムを用いた手法を提案する.また, 染色体表現のために, Prufer数とクラスタストリングも使用する.最後に, 性能評価のため, 提案手法を用いていくつかの数値実験を行う.
  • 久保田 直行, 森岡 利仁, 小島 史男, 福田 敏男
    原稿種別: 本文
    2000 年 12 巻 1 号 p. 55-63
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 人間のような構造化された知能を模倣し, ロボットに高度な知能を実現することである.本論文では, 環境認識に重点を置き, 環境条件が変化した場合において, 迅速に適応する必要がある.そこで, 遺伝的アルゴリズム(GA)の各個体において, 環境密度情報をもとに交叉・選択の対象とする知覚情報に基づく知覚GAを提案する.また, 外部(環境)からの評価を基に評価関数や学習率のパラメータの変更則を提案し, 移動ロボットの障害物回避計画に適応することで, その有効性について, 検討を行う.
  • 今岡 春樹
    原稿種別: 本文
    2000 年 12 巻 1 号 p. 64-74
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
    ファジィ積分は平均演算子と見なすことができる。そして広範な平均演算子をカバーしている。一方、デジタルフィルタの分野で、平滑化フィルタは、移動平均に代表される線形フィルタ、メディアンフィルタ及びその拡張に代表される非線型フィルタ, さらには数理形態学からの非線型フィルタが精力的に研究されている。この二つの分野は、独立に発展してきたが、非常に多くの類似性を有している[4]。ファジィ積分をフィルタとして考える、あるいはフィルタをファジィ積分として考えることにより、有益な知見が得られることが期待される。しかし、両者の独立した発展の歴史から、同じ概念が異なった用語で表現されていることも多い。本論文では、これらを整理すると共に、ショケ積分、菅野積分、逆菅野積分がどのようなフィルタであるかを明らかにする。さらに、菅野積分と逆菅野積分の直列結合で、新しいベキ等フィルタを構成できることを示す。
  • 増井 重弘, 寺野 寿郎, 井田 博哉
    原稿種別: 本文
    2000 年 12 巻 1 号 p. 75-83
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
    現代の自動制御は人間にはできないような高度な作業ができる反面、人間なら行える作業ができない欠陥も持っている。ここで対象とした三重倒立振子の制御は仮想的な作業であるが、人間の操作負担を軽減させるとともに不安定制御系の制御機能を向上させる事ができるマン・マシンシステム開発の方法論として提案する。人間が制御困難な三重倒立振子のように非常に不安定な系の制御を対象としたファジィコントローラの完全な設計は大変困難である。従って、この手動制御の結果から簡単なファジィコントローラを設計した。また、大変な労力を要するファジィコントローラのチューニングを自動的に行うため、メンバシップ関数の設定をGAにより行う。GAの適用はメンバシップ関数の設定が容易にでき制御能力も向上して有効である。更に制御能力の向上とロバスト性をあげるため、この簡単なファジィコントローラと人間によるマン・マシン共同操作システムを構築した。このマン・マシン共同操作システムは、熟練者単独でも制御不可能な不安定系の範囲を容易に制御可能とした。また、本システムは初心者でも制御ができる利点がある。
  • 山田 耕一
    原稿種別: 本文
    2000 年 12 巻 1 号 p. 84-93
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
    因果関係の不確実性をより正確に表現するために条件付因果確率や条件付因果可能性が提案され, 一部の事象が既知であるときに未知事象の生起確率あるいは生起の可能性を求める推論方法が研究されている.条件付因果確率とは「ある原因がある結果を引き起こす事象」として定義される因果事象の原因事象による条件付確率である.また, 条件付因果可能性は因果事象を原因事象による条件付可能性である.本稿では, 因果事象を用いて因果モデルを扱うとき, 排他的な事象を値とする変数の性質によって値対称因果モデルと値非対称因果モデルの2種類に分類すべきことを提案する.そしてこの両モデルでは, 従来用いられてきた条件付可能性と条件付因果可能性の関係が異なることを示す.さらに, 階層型因果ネットワークを対象に, 複数の任意の変数が既知であるとき任意に選択された複数の未知変数が特定の値の組合せになる可能性を求める因果整合問題に適用し, その解法と解の性質を議論する.この議論は, 一部の証明を除き条件付因果可能性から求めた条件付可能性を用いて行うことが可能なため, 異なる2種類の因果モデルを全く同様に扱うことが可能である.また, 本稿で扱う因果整合問題は既存研究で扱われた因果逆問題や因果分析問題を含むより一般的な問題である.
  • 松下 裕, 宮腰 淳一
    原稿種別: 本文
    2000 年 12 巻 1 号 p. 94-104
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
    本論文では, まず, 分割の設定範囲を広げることにより, "改良分割型ファジィ積分"が定義される(定義4)。これは分割を相互作用項の選出にのみ用いるので, 表現できる中間型多重線型ファジィ積分の種類は増加する。さらに, 分割による相互作用表現を一般的統計モデル(直交多項式)にも適用することを念頭において, 相互作用項の選出が基準統計量(情報量規準(AIC), 検定)に依存しないようなアルゴリズムの研究が行われる。具体的な評価問題に対して, AICおよび分散分析で選出される相互作用項が比較され, 差異を生じさせる原因が分析される。その結果, AICに基づくモデル化アルゴリズム(図2)に付加すべき手続きが示される。
  • 領家 美奈, 飯沼 剛志, 中森 義輝, 田村 坦之
    原稿種別: 本文
    2000 年 12 巻 1 号 p. 105-113
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
    本論文では, ファジィモデルにおける前件部変数の選択とファジィルールの個数を考慮したファジィモデル構築法を提案する。本手法は, 多数の変数により構成されている大規模データ集合に対して有効である。またファジィモデリングにおけるデータ分割問題と後件部変数回帰係数同定を, 後件部変数が仮定されたとき, 同時に同定するファジィクラスタリング手法を提案する。ファジィクラスタリングの規範は後件部変数で張られる空間では線形関係を, 一方, 前件部変数で張られる空間ではデータ分布の連続性を重視するものである。
  • 石渕 久生, 中島 智晴
    原稿種別: 本文
    2000 年 12 巻 1 号 p. 114-126
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
    ファジィルールを用いて多数の入力変数を持つ非線形システムをモデル化する場合, 入力変数の数の増加と共にルール数が爆発的に増加するという問題が生じる.個々のファジィルールの持つ明確な言語的意味を失うことなくルール数の爆発的増加を抑えるためには, 条件部に少数の言語的条件を持つ一般的なファジィルールを用いる必要がある.このような一般的なファジィルールは, 条件部に多数の"don't care"を含むので, 多次元入力空間の広い範囲を覆うことができる.そのため, 少数のファジィルールで多次元入力空間全体を覆うことができる.しかし, 一般的なファジィルールだけでは, モデリングの対象となる非線形システムの複雑な形状を表現することができない場合もあるので, 条件部に多数の言語的条件を持つ特殊なファジィルールも必要となる.このような特殊なファジィルールは, 入力空間の狭い領域内での非線形システムの局所的な形状を表現することになる.したがって, 多次元非線形システムに対する我々のファジィモデルは, 特殊化の度合の異なるファジィルールから構成されることになる.本研究では, まず, 特殊化の度合の異なるファジィルールを用いたファジィ推論について議論する.次に, 特殊化の程度が高いファジィルールほど優先的にファジィ推論に用いられるという暗黙の階層性を実現するためのファジィ推論法を提案する.さらに, いくつかの例題を用いて, 我々の直感的な理解と一致した推論結果が提案したファジィ推論法により得られることを示す.最後に, 提案したファジィ推論法と遺伝的アルゴリズムを用いた数値実験により, 数値データから少数のファジィルールが獲得されることを示す.
  • 中森 義輝, 領家 美奈
    原稿種別: 本文
    2000 年 12 巻 1 号 p. 127-132
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
    同一の入力に対して複数の異なる出力データが存在する場合におけるファジィ線形回帰分析法を提案する。複数の評価者が商品, 環境, あるいは人間を評価するような場合がこれにあたる。本稿では, 出力データ集合における評価者間の位置関係をできるだけモデルのパラメータ空間においても保存するような方法の提案をおこなう。田中による可能性線形モデルの同定法を参考にしつつも, 線形計画問題に帰着しない, きわめて簡単で見通しのよいアプローチである。
  • 岡田 真幸
    原稿種別: 本文
    2000 年 12 巻 1 号 p. 133-142
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
    所要時間がファジィ数で表現されたプロジェクトネットワーク問題を取り扱う。ファジィプロジェクト遂行時間を求めるための従来の手法では, 結合点における計算にファジィ数の大小比較による方法とファジィ数の合成による方法が提案されているが, 計算の複雑さや矛盾点などでそれぞれ欠点を有している。そこで本論文では, これらの問題点を改善し, 合成による方法を適用して区間で表現されたプロジェクト遂行時間と各活動のクリティカルの度合いを求める効率的な解法を提案する。従来のクリティカルの度合いを定義における計算上困難な問題点と矛盾点を指摘し, これらの問題点を改善した新たなクリティカルの度合いを定義する。解法では, 先行する結合点を保存するラベルを各結合点に付加することにより, 前進手法だけでクリティカルの度合いを決定できる。更に, 計算過程では, ファジィ所要時間に対して, α-レベル集合を適用して区間として取り扱い, 計算の簡便化を図っている。提案する解法は, 二つの手続きAlgorithm1とAlgorithm2から構成され, Algorithm1では, 設定されたしきい値αの値に対する区間で表現されたプロジェクト遂行時間, 及びクリティカルの度合いがしきい値α以上のすべての活動を決定する。Algorithm2では, 設定された分割数で, しきい値αの値を設定し, その値を引数として, Algorithm1を反復実行し, 各活動のクリティカルの度合いを近似的に決定する。その反復過程でクリティカルでない活動を逐次削除することにより, ネットワークの活動の数は減少していくため, 計算時間は徐々に短縮する。最後に, 提案した解法を説明するための数値例を示す。
  • 大内 隆夫, 加藤 匡寿, 金子 正人
    原稿種別: 本文
    2000 年 12 巻 1 号 p. 143-152
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
    最近, 数値入出力対のデータと言語情報を, 同じ枠組で効率よく工学系に組み込むことのできる種々のファジィ論理系が提案されている.なかでも, 最近傍クラスタリングを用いた系は一つのグループが一つのルールで表わされるように, 入出力サンプルをグループに分けるのに用いられており, ニューラルネットワークと同様な学習機能がある.そこで本研究では, 実験的に求めた最適PIDゲインにより学習させた, 最近傍クラスタリングのファジィ論理系を用いて, PID制御の3つのゲインを変化させる.そして, 移動ロボット車が路面傾斜の変化に対して直進走行する場合のような制御対象にも, 安定走行を続けることのできる制御方式を提案する.この論理系の学習能力は, ニューラルネットワークを用いて速度制御した結果と比較・検討したところ, 学習回数も少なく, 学習データについて一通過方向で行われ, 汎化能力もあり, 計算が簡単であることがわかった.
  • 今岡 春樹
    原稿種別: 本文
    2000 年 12 巻 1 号 p. 153-159
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
    逆菅野積分はファジィ積分の一種であり, 平均演算子と見なすことができる.平均演算子は, 単調かつ連続な多変数関数で, 出力値が入力の最大値と最小値の間の値となるものである.通常, 出力である平均値の分散は, 個々の独立で同一の確率分布をしている入力値の分散より小さくなる.しかし, 逆菅野積分においては, 個々の独立な入力値の確率分布を一様分布と仮定すると, ファジィ測度が加法的である場合, 出力の確率分布はやはり一様分布となり, 分散が小さくならない.
  • 吉田 真一, 廣田 薫
    原稿種別: 本文
    2000 年 12 巻 1 号 p. 160-168
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
    D, T, SRファジィフリップフロップを提案し、ファジィ否定を1からの差に固定した上で、tノルム・sノルムが論理・代数・限界・激烈の四演算系の場合について特性を明らかにする。さらに、VHDLで回路を記述し、FPGAをターゲットとして、回路設計・合成を行う。既存のJKファジィフリップフロップについても同様の設計を行い、汎用的なJKに対してD、T、SRは、機能の制約を受けるが、回路面積のうち組み合わせ回路部分(すなわちラッチ部分以外)が0、2/3、1/2に減少し、遅延時間(配線遅延とラッチを除く)が0、2/3、2/3に高速化できることを確認する。また、ファジィ論理値[0, 1]の量子化ビット数に対する回路規模・遅延時間の関係が、ファジィ論理演算系によって、1次または2次での増加となることを示す。提案するファジィフリップフロップは、JKほど汎用的ではないが、ファジィ情報の一時記憶素子として、ファジィ多段推論などへの応用が可能である。
  • 乾口 雅弘, 東谷 英貴, 谷野 哲三
    原稿種別: 本文
    2000 年 12 巻 1 号 p. 169-175
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
    本研究では, 目的関数の係数ベクトルが凸多面体に制限された線形計画問題が取り扱われる.この問題では, 従来の区間係数をもった線形計画問題では取り扱えなかった不明確な係数間の相互関係(従属性)を取り扱うことができる.目的関数の係数が不明確な線形計画問題に対して, 可能的最適解と必然的最適解が定義できる.必然的最適解は最も合理的な解である反面, 存在しない場合が多い.一方, 可能的最適解は最低限の合理性を満たす解であり, 通常, 無数に存在する.任意の可能的最適解は可能的最適端点の凸結合で表されるので, 可能的最適端点をすべて列挙することは, 合理的な解の存在範囲を知る上で重要となる.そこで, 可能的最適端点を列挙する方法を議論する.可能的最適解集合はある多目的線形計画問題の弱有効解集合と一致することが示される.これにより, ある可能的最適基底解から隣接する基底解をたどることにより, すべての可能的最適端点を列挙することが可能となる.この際, 隣接する基底解の可能的最適性テストが必要になる.この可能的最適性テスト問題が線形計画問題となることが示され, 可能的最適端点の列挙法が提案される.多くの応用例においては, 可能的最適端点集合を含む集合が得られれば十分である.与えられた凸多面体を包含する超直方体を求め, 区間係数の場合に提案されているSteuerの列挙法を用いれば, 可能的最適端点集合を含む集合を求めることができる.提案列挙法の有用性を確認するため, 提案列挙法と凸多面体を包含する超直方体を用いたSteuerの列挙法とを数値実験により比較する.結果として, 提案列挙法がより効率的であることが示される.
  • 香川 秀樹, 木ノ内 誠, 萩原 将文
    原稿種別: 本文
    2000 年 12 巻 1 号 p. 176-184
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
    本論文では、人工生命的手法を用いた画像の新しい領域分割方式を提案する。画像の領域分割は画像認識やコンピュータビジョン、画像符号化、リモートセンシングなどにおける重要な要素技術の一つである。従来より数多く研究されているが、提案方式は画像処理と人工生命を融合した新しい領域分割法である。提案方式は二つの段階から成る。まず最初の段階では、人工生命である個体を画像上に仮想的にばらまく。個体は、自分と画素との類似度に基づいて移動し足跡を残す。この足跡が領域を形成する。このとき個体は足跡を残すと同時に、一度訪れた画素に他の個体を寄せつけにくくする仮想的なフェロモンを置く。このフェロモンにより個体間での相互作用が生まれる。第二段階では、領域の統合により画像から対象物を抽出する。提案方式の特徴として、パラメータの設定が容易であることがあげられる。これは、従来法では困難であった領域の境界を決める閾値問題を、人工生命の仮想個体により解決を図っている。計算機実験によって、提案方式の有効性を確認している。
  • 西崎 一郎, 坂和 正敏
    原稿種別: 本文
    2000 年 12 巻 1 号 p. 185-192
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
    本論文では, 2レベル線形計画問題においてパラメータを定める専門家の不正確性やあいまい性を考慮して, 目的関数や制約式にファジィパラメータを含む問題を取り扱う.この問題に対して, 下位レベルの意思決定者の何らかの行動を想定し, その想定に基づいた上位レベルの意思決定者の合理的な行動を処方的な立場から考察する.問題に含まれるファジィパラメータを表現するファジィ数への帰属度がすべてある値以上であればよいと判断し, その条件のもとで各意思決定者がある意味で合理的な決定をする状況と, 目的関数と制約式にファジィ目標とファジィ制約を導入し, 各意思決定者がファジィ決定によって自己の決定を行う状況について考察する.
  • 鶴見 昌代, 谷野 哲三, 乾口 雅弘
    原稿種別: 本文
    2000 年 12 巻 1 号 p. 193-202
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
    本論文では, 協力ファジィゲームにおけるいくつかの解概念を扱う.協力ファジィゲームとは, ファジィ提携をもつゲームであり, ファジィ提携とは, 各提携におけるプレイヤーの参加度の表現を可能にするものである.著者らのこれまでの研究では, ファジィゲームの自然なクラスとShapley関数の定義を導入し, さらに, そのクラス上のShapley関数の陽な表現を与えた.本論文では, ファジィゲームとファジィ提携の組が与えられたときにコアや優越コアを導く関数として, コア関数および優越コア関数を導入する.ゲームが優加法的で, かつプレイヤーの参加度に関して単調非減少であるときに, それらが一致することを示す.また, 平衡の概念を定義し, クリスプゲームと同様に, コアが空でないための必要十分条件がゲームが平衡であることを示す.さらに, 著者らが提案したクラスの凸ゲームのコアの重心がShapley値となることを示す.最後に, 説明的な例を与える.
  • 2000 年 12 巻 1 号 p. 203-207
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
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