日本ファジィ学会誌
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協力ファジィゲームにおけるコアと関連する解概念
鶴見 昌代谷野 哲三乾口 雅弘
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2000 年 12 巻 1 号 p. 193-202

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抄録
本論文では, 協力ファジィゲームにおけるいくつかの解概念を扱う.協力ファジィゲームとは, ファジィ提携をもつゲームであり, ファジィ提携とは, 各提携におけるプレイヤーの参加度の表現を可能にするものである.著者らのこれまでの研究では, ファジィゲームの自然なクラスとShapley関数の定義を導入し, さらに, そのクラス上のShapley関数の陽な表現を与えた.本論文では, ファジィゲームとファジィ提携の組が与えられたときにコアや優越コアを導く関数として, コア関数および優越コア関数を導入する.ゲームが優加法的で, かつプレイヤーの参加度に関して単調非減少であるときに, それらが一致することを示す.また, 平衡の概念を定義し, クリスプゲームと同様に, コアが空でないための必要十分条件がゲームが平衡であることを示す.さらに, 著者らが提案したクラスの凸ゲームのコアの重心がShapley値となることを示す.最後に, 説明的な例を与える.
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© 2000 日本知能情報ファジィ学会
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