日本ファジィ学会誌
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ファジィ理論による表情選択モデルのヒューマンインタフェースへの応用
山下 利之高橋 雅博酒井 秀昭武田 利浩市村 匠
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2000 年 12 巻 2 号 p. 313-320

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抄録

高度情報化社会の発展に伴い, コンピュータとのコミュニケーションにより, 長時間の仕事, 作業を進める機会がますます増えつつある.人間同士のコミュニケーションの場合, 自然言語によるverbal情報に, 表情や身振りによるnonverbal情報が加わり, 円滑なコミュニケーションが行われている.そこで, 人間とコンピュータとの円滑なコミュニケーションを促進するインタフェースとして, 本研究では顔に注目した.そして, 特定の状況において生じる感情を表している表情をファジィ推論によって選択するモデルを提唱した.眉と目の傾きに関する3条件と口の形の3条件の組合せによる9種類の顔を用いてファジィ推論モデルを構成した.本モデルを, コンピュータ画面上に入力された文章に表されている感情を表情で表現するシステムへ応用することを試みた.システムに関する質問紙調査の結果, ヒューマンインタフェースとしての顔表示の有効性が示された.

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© 2000 日本知能情報ファジィ学会
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