2001 年 13 巻 3 号 p. 322-333
高木・菅野ファジィモデルにおいて、各ルールの出力の荷重平均値として得られる最終出力を、補正ルールを追加して修正することにより、推定誤差を任意精度にできるモデル構築手法を提案し、数値実験によりその有効性を実証する。提案手法では、入力空間を出力誤差が許容値以内の線形領域とそれ以外のファジィ領域に分け、各ファジィ領域に区分的線形メンバシップ関数を用いた補正ルールを追加する事により目標性能を達成する。標準的に用いられている2変数非線形関数で本手法の有効性を数値実験により確認した後、Box・Jenkinsガス炉データを用いた実験では、ルール数4で従来研究と同等の平均自乗誤差10^<-2>のレベルを達成し、ルール数44では10^<-17>を達成した。