行動の予測モデルとしてファジィ推論が多く用いられているが, 関係する要因からファジィ推論モデルにおける規則を構成する際, 多くの場合経験に基づいたり, 恣意的に決定することが多い。したがって, ファジィ推論規則を構成する客観的, 簡便的な方法があれば非常に有効である.Ragin^<[6], [7]>によって提唱された質的比較分析は, 社会科学における事例データから, プール代数を用いて因果関係を把握することを目的としている。したがって, 質的比較分析はファジィ推論における規則を決定するのに有効であると考えられる。本研究は, 質的比較分析とファジィ推論モデルを補完的に用いることを試み, テレワークに関する社会調査への適用例を通して, その有効性を探ることを目的とする.