2001 年 13 巻 5 号 p. 486-495
筆者らは, これまでユーザの個性を反映させた楷書毛筆文字の生成に関する研究を行ない, いくつかのシステムを提案・構築してきた.しかしながら, それらのシステムでは, 楷書及び平仮名以外の毛筆書体を扱うことができないという課題が残っていた.そこで本稿では, 連筆毛筆文字生成システムを提案・構築する.提案手法では, ユーザが電子ペンで入力した楷書文字を連筆文字へ変換するという手法を用いているため, 同一入力データから楷書文字と連筆文字双方のスタイルを同時に生成・獲得できるという特徴がある.また, このシステムを用いることで, ユーザは連筆文字の描画に関する知識がなくても, 容易に連筆文字を作成できる.