1992 年 4 巻 4 号 p. 733-741
多入力・多出力系において推論規則を構築する場合、従来のファジィ推論の方法では直接的に多次元の入力空間で推論規則を構成する必要があり、システムの構築を困難にすることが往々見受けられる。順序構造モデルは各規則の重要さの違いにより順序づけられた推論規則の集合により構成され、推論規則の重要さを推論結果に反映することを狙いとして、条件部適合度の大きさと各々の推論規則の重要さとにより各規則に動的な重み付けを行う。本研究では順序構造モデルによる推論方法の特徴と制約条件を考察し、これらを基に多入力・多出力系のファジィ制御への具体的な適用方法を検討する。