ファジィ線形回帰モデルが1987年に提案されて以来, 可能性モデルがデータ解析に用いられるようになった.ファジィ線形回帰の観点からデータはもとにあるシステムの可能性を表現しているものと解釈されており, ファジィ線形回帰はデータをモデル化することが目指されている.一方, データが誤差を含んでいたりデータが非常に特異であるとき, 得られたモデルは不自然にあまりにも広い可能性領域を含むようになる.本論文ではモデルとデータとの総誤差を最小にし, 可能な限り明確なモデルを構築するために誤差データのファジィ線形回帰を提案している.提案したモデルの有効性を数値例を用いて示している.