抄録
従来の可能性回帰は異常値に弱い。そこで、「平行な2本の直線の間にかなりの数のデータがある、という条件の下で、2本の直線の切片の差を小さくする」という方針に基づく可能性回帰アルゴリズムを開発した。この方法は、データの中に占める異常値の割合によらず対応でき、アルゴリズムが単純なため容易に実施でき、結果の解釈がしやすい点に特徴がある。また、この方法を応用すれば、可能性回帰の文脈に沿った、しかも、異常値に対して頑健なLOWESS(LOcally WEighted Scatter plot Smoothing)を実現することができる。