抄録
遠隔的な手段による対象の計測およびその可視化の技術としての逆解析(inversion)にニューロ・ファジィ手法を応用したものが提案されている.しかし, 対象領域の状況によっては, 十分に駆動源や検出器を配置できない場合がある.そのような場合には計測される投影データの数が少なくなり, 媒質分布を十分に復元することは難しい.そこで媒質が滑らかに分布していると仮定し, その滑らかさを得るための正則化条件を付加した復元手法を提案する.さらに, 一般に計測データには, 誤差が含まれている場合が多くある.そこで, どの程度までの誤差が含まれている場合に, 提案した手法が有効であるかを数値シミュレーションにより検討する.