従来のファジィ・データベースは, 検索条件と蓄積データの属性値の一致を基準に情報検索が行われてきた。しかし, データのファジィネスが大きい場合には, "一致度"を目安にした情報検索では, しばしば我々の日常感覚に合わない検索結果になる。属性値の曖昧さが大きい場合の情報検索の改善を図るために, 筆者らは, 蓄積データおよび検索条件のファジィな属性値をラベルとメンバーシップ関数で表記し, 蓄積データが検索条件を満たす度合いを満足度として定義することで, 新しい情報検索手法を定式化した。本論文では, 絵画を実例として, 満足度に基づく情報検索の有効性と実用性を議論する。