本論文では, 主観的評価過程の有効なモデル化手法としてマクロ属性上のファジィ積分すなわち分割型ファジィ積分を構築する。分割の要素(i.e., マクロ属性)に対する達成度がベクトルで与えられ, 分割型ファジィ積分がベクトル値関数の多重線型ファジィ積分を用いて定式化される。本手法では, マクロ属性は相互作用のない属性の集合であり, 異なるマクロ属性間でのみ属性間の相互作用が評価される。これより, 応用上有益な知見として, 分割の種類が本質的な属性間の相互作用を決定することが導かれる。さらに, 本手法を主観的評価問題に適用することにより, 分割の種類と相互作用から個人の評価構造が特徴づけられる。